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ZEROの奇跡

2009年11月07日

今年、養蜂を始められたU田さんから以下のような
メールを頂きました。

私も経験のないまさに奇跡!

ここでご紹介させていただきます。


土曜日、和蜂に巣箱を占領され失踪してしまった群。それはこの春に売っても
らったぼくたちにとっての初めての群だった。ぼくたちはその群、その巣箱を
「ZERO」と名付けて大切に育ててきた。


ZEROからは3箱を分離し、ぼくたちは新女王の誕生を喜び、また、死や失踪を
悲しんだ。
ZEROがやって来て5か月。結局3つの巣箱は死とか失踪とか、スズメバチのア
タックとかで全滅し、ZEROだけが残った。


そのZEROが和蜂に駆逐され、いなくなってしまい、ぼくたちはショックと悲し
みで茫然と立ち尽くした。『もうハチはいなくなってしまったのだ・・』
ぼくの脳裏には絶えず女王ZEROの姿が浮かび、土曜の午後も日曜も何をする力
もなかった。


ハチの世話をするのは火、水、土で、次の火曜日は巣箱を撤去して、掃除をし
たり、クレオソートの塗布でもしようかとぼんやりと思っていた月曜日。
お昼に相棒のN川くんから電話があった。
そしてぼくは飛び上がって驚いた。


巣箱はN川くんの家の畑に置いていたのだったが、何とZEROとその群が巣箱か
ら2メートルほどの巻きの木の枝に戻って来たのだという。
朝、ハチのことをずっと気にしていてくれたN川くんの父が巣箱のまわりにス
ズメバチが飛んでいるのを見て、それを殺そうと巣箱に近寄り、「ハチに刺され
た!」とN川くんに助けを求め、「これは大変だ」とN川くんが駆け寄ると、幸
いにも刺されたのはスズメバチではなく、N川くんはほっと胸を撫で下ろした。


針はスズメバチのものではなく、セイヨウミツバチのものだった。
N川くんは不思議に思い、巣箱に戻り、ふと巣箱のそばの槙の木に目をやる
と、そこにミツバチの群がひとかたまりになってとまっていたのだという。


ZEROがいなくなった土曜日、もしかして近くの木にいないかと探し回ったが、
何も見つかりはしなかった。それが巣箱の間近に帰って来たのだ。
N川くんは枝ごと切り落として、それを巣箱に振り入れたが、見ると、また別
の枝に群ができ、N川くんは3回もその作業を繰り返した。
ミツバチに帰巣本能があるなんて聞いたことがない。だが、たしかにZEROたち
は帰って来たのだ。駆けつけると、群にはあの女王もいる。


ぼくたちはこれを「奇跡」と思う他ない。


そしてN川くんの父を刺したのは帰って来たというZEROたちのサインだったの
だと思う他ない。


お帰り!ZERO。