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CCDが人間社会に警告を発している!

2009年02月09日

蜂群崩壊症候群(CCD)が、一昨年から報道されている。私のブログでも数々登場している内容である。

主にアメリカでの出来事だが、なぜか働き蜂が巣に帰ってこない。残されたのは女王蜂と幼虫、数匹の働き蜂、結局巣は潰(つぶ)れてしまう。かといって、どこかで大量の死体がまとまって見つかったわけでもない。人によってはこれをイナイイナイ病と呼んだ。アメリカ全土のミツバチの四分の一が失踪(しっそう)した。とも言われている。なんとも恐ろしい話である。

 この「蜂群(ほうぐん)崩壊症候群」の原因は一つではない。最大の背景はミツバチのストレスではないかと思っている。ハチたちが強いストレスを感じ、免疫抵抗性が弱まり、ダニやウィルスに対する防御を弱めた。そこに農薬の複合汚染が重なり、精密な社会生活を営むミツバチの巣全体の活動をいわば生活習慣病状態に陥れた。病み疲れた働き蜂たちは、採餌に出た先で倒れ、巣には戻れず、おそらくただ死んでいった。

 厳密な立証と「これが原因」を要求するには、もう少し時間がかかるし、研究が必要であるが。でも生きものが関係するこの手の話で、「これが原因」を論ずるのは、あまり意味がないような気がする。

 CCDはアメリカでとくに問題になった。アメリカの農業、とくにアーモンド農家のように授粉が必要なところでは、ミツバチの存在が不可欠だったからである。ハチに蜂蜜(はちみつ)を作らせて販売するより、求めに応じて、アメリカ全土のアーモンド農家にハチを連れ歩いたほうがお金になる。だから打撃を受けたのは養蜂業だけではない。アーモンド農家も同じだ。

意外と定置養蜂家の被害は耳にしない。ここにも問題の本質があるようだが、ここでは省く。

代表的なのがカリフォルニアのアーモンド畑で、一面にアーモンドだけが植えられている。自然の世界として考えたら、一種類の木だけが延々と植わっている光景は異様としかいいようがない。しかも州のアーモンド畑の総面積は三千平方キロ。そこにはアーモンドの木以外にはなにもない。当然虫もいるわけがない。それなら授粉はミツバチに頼るしかない。開花期には一箱いくらの契約で、他の州の養蜂業者が長い道のりをトラックにミツバチを積んで持ってくる。

その移動距離は、日本の10倍以上の距離だ。

日本でもミツバチの移動には、養蜂家も細心の注意を払う。これは、ミツバチにストレスをためささないためである。

 ミツバチの立場で考えてみよう。あちらもこちらも、アーモンドの花ばかり。すべての栄養をミツバチはアーモンドから摂取する。それが可能か。野生状態の土地なら、いろんな花が咲き乱れ、さまざまな花から花粉と蜜を採ることができる。それなら「自然に」栄養のバランスをとることもできよう。

農薬大国アメリカ、しかもその畑には、かならずなにか農薬がかれている。ミツバチは需要に応じてあちこちを連れ回される。微量とはいえ、あっちではこの農薬、こっちではあの農薬、あちらでは。。。即座にハチを殺すほど強力でなくても、虫に対する毒を長い間に溜(た)め込んだハチは、正常に動けるのか。むしろ病気になって当然ではないか。


 ミツバチが消えたことになって、養蜂家からではなく、アーモンド農家が騒いだため(アメリカ農業の経済マーケットが大きいため)、ようやく問題視された。養蜂家の間ではミツバチが突然いなくなるという話はもっと昔から言われていたことである。

ミツバチが地球上にいなくなる=人類滅亡である。

このことを理解できる。政府の人間が何人いるだろうか?

CCDにより、人類に警告をはっしている現象をよみとることが
人類にできるだろうか?

試されている。

聞きたくない人の耳には届かない。頭でわかっても、身体がいうことをきかない。

経済と環境を折り合わせようとしているのは、はたして人類の知恵か、その場逃れか。

人類がミツバチの運命をたどらないことを祈る。。